「まあ、いいか」と「それでいい」でネガティブ思考から抜け出す
自分のサイズ、言うならば、 「人間の器」の大小によって、 同じ経験をしても、得るものに 差が生じます。
心を洗われるような話を聞き、名著と 呼ばれる本を読み、たくさんの人から 尊敬されている人物と出会っても、 その素晴らしさを理解できない人には 何も伝わりません。
幼稚園児が大学の講義を受けても まったくわからないように、 道場で最初に老師の話を聞いた時は、 何の話なのかさっぱりわかりません でした。
人間は、自分の許容範囲でしか理解 ができません。
経験したことがある話、興味のある 話だけを聞いています。
自分のサイズに合う話題の中で生きて いるのです。
また、ためになる講話を聞いたら すぐに影響を受けて、自分に何か 変化が生まれたような気持ちになる ことがあります。
でも実際は何も変わっていません。
瞬間的に何かに感動したので あれば、時間をかけてそれを 本当の血や肉にしていかないと いけません。
同じ絵を見て長々と見惚れる人も いれば、「よくわからない」と言う 人もいる。
同じ音楽を聴いて涙を流す人も いれば、まったく興味を持たない人 もいる。
見ている世界、聞（聴）いている 世界が違うのです。
そうするとやはり、 「どれだけ自分の感性を磨き、心を 高めていけるかによって、人生の 豊かさが変わってくる」と言える のでしょう。
感性の余白を伸ばせば、自分の許容 範囲を広げることができます。
「まあ、いいか」と思える心の余裕と、 「それでいい」と言える自信、 そして自らのサイズ（人間の器） を少しずつ大きくしていけば、 不安や恐れも忘れることができます。
そうすることで、ネガティブな思考を 包んでくれるからです。
参考文献：忘れる力: 「すっきり」 「はっきり」「ゆったり」 平井 正修 (著)
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