愉快な人生を生きるために~知識を知恵に~

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限界があるからこそ協力が生まれる

人間は自分が思っているより無知です。

 

実際には物事のほんの一端しか わかっていないのに、全体を理解して いるという錯覚を人間が抱いています。

 

私たちが人間の知には限界がある ことを痛感する場面は多いと思うかも しれません。

 

身の周りに存在するあらゆる機器――

 

たとえばスマートフォンの操作方法は 分かっても、それがどのような メカニズムで動いているのかは説明でき ないと思います。

 

人間が知っているつもりになるのは、 複雑な状況下で、役立つ情報を抽出する ように進化している結果でもあります。

 

そして、そんな知の限界があるからこそ、 人は「自分の頭の外にある知識に アクセスする能力」を持ち、「協力」 することで、多くを成し遂げてこられた と考えられます。

著書の主張では 「知識のコミュニティに生きていると いう事実を受け入れると、知能を定義 しようとする従来の試みが見当違いな ものであったことがはっきりする。 知能というのは個人の性質ではない。 チームの性質である。」 と述べられています。

 

この主張は、知の本質とは何かを考える 上で、気づきを与えてくれます。

 

インターネットにアクセスすれば、 簡単に情報を得られる現代において、 知識量が人の知性を測る基準には なりえません。

 

むしろ個人の力に限界があることを 理解し、周りの知識を活用しながら、 いかに集団として高い知能を発揮 できるのか――。

 

これから求められるのは、そのような 知の追求になります。

 

周囲の人から学び、知識のコミュニティ に貢献しようとする姿勢が個人には 求められます。

 

そして、優秀なリーダーとは、 そのような個が集うコミュニティを もり立てて、コミュニティ全体の知を 高め、活用を促せる人へと、 これからはより変化していくのかも しれません。

 

自らの「知ってるつもり」を自覚する ことは、ビジネスを始め、世界の見方を 大きく変えてくれます。

 

参考文献:『知ってるつもり 無知の科学』 スティーブン・スローマン、 フィリップ・ファーンバック共著          早川書房

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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