理性の力を使って自分の生き方を改善する
ストア派の哲人セネカの「心の平静に ついて」からの引用です。
”公平な心が慰めを見出だせないほど 過酷な運命などないのである。 往々にして、わずかな敷地も、巧みに 区分けすれば、さまざまな用途の道が 開け、狭い空間も配置次第で居住 できるものとなる。 困難に対処するには理性をもって するがよい。 過酷なものも緩和され、険隘(けんあい) なものも開かれ、過重なものも巧みに 担えば苦しみも減る。”
賢くて思慮深い人なら、いかなる状況に 置かれても、それを最大限に活用する 方法を見つけることができます。
たとえば、どんなに狭い空間でも、 配置を工夫すれば、有効利用が可能です。
目の前の問題を解決し、物事をより良く するために、理性を使う。
この言葉はいわば、 「find the silver lining(悪い状況の 中にも明るい兆しを見る)」 の ストア哲学バージョンですが、 もう少し積極的です。
「感情に流されるかわりに、状況に 対して理性を適用することを選べ」と いうことです。
この引用でセネカが言っているのは、 どんなに小さなことであれ、状況を 改善するためにできることが常に あるということです。
状況を改善するために山を動かす 必要はありません。
ただ、何がしかの努力をすればいい。
小さなことから始める。
小さな努力でも積み重なれば効果を 発揮します。
人生には運命というものがあります。
運命とは、この宇宙で自分では コントロールできないあらゆることを 指します。
広大な土地を持っている人もいれば、 狭い土地しか持っていない人もいます。
それでも、自分の土地を活用する 能力は私たちの誰にでも備わっています。
それはパズルのようなものです。
パズルを睨みながら、ただ泣き言を 言い続けますか?
それともパズルを解こうとがんばるか?
困難な状況に置かれたとき、状況に 屈服することも、状況を改善しようと 努力することもできます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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