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スマホが近くにあることは、自分の名前を呼ばれているのと変わらない

目の前のことに集中したいと思って いても、ついついスマートフォンに 手がのびてしまう。

 

家族そろっての楽しい食事の最中に スマホを取り出して撮影したり、 映画鑑賞中にメッセージを送ったり、 ソーシャルメディアのプロフィールを 書き換えたりしている。

 

メールや電話の着信音に邪魔される ことも日常茶飯事です。

 

スマホの使用は明らかに私たちの経験 に影響を及ぼしている。

 

では、使っていないとき、つまり、 単にそばに置いてあるだけでも、 スマホの影響はあるのでしょうか。

 

人間の認知能力は、机の上にスマホが ただあるだけで、わずかとはいえ 統計的に有意なマイナスの影響を受け ます。

 

その影響は、睡眠不足と同程度です。

 

このような認知能力は、人間が学び、 論理的に判断し、クリエイティブな 発想をする際に重要です。

 

その意味で、認知能力への個々の影響 は小さくとも、全体としては大きな インパクトを与えるおそれがあります。

 

何しろ名十億という人が、生活の あらゆる場面でスマホを傍らに置いて いるのだから。

 

つまり、スマホがそこにあるだけで、 考える能力や問題解決の能力に悪影響を 与えるおそれがあるということです。

 

スマホを使っていないときも、 見ていないときも、伏せて置いてある ときも、そして電源を切ったときも、 である。

スマホの欠点は、その利点と切り離す ことができません。

 

スマホは人と人をつなぎ、あるいは、 人と世界の集合知のほぼすべてを つないでくれる個人用ハブとして 大きな価値を持ちます。

 

そのため、日常生活のさまざまな場面で 重要かつ有意義なものとして存在して います。

 

認知心理学研究の示すところでは、 人は重要性がふだんから高いものに 対して、別の作業に集中しているとき でも自動的に注意を向けるよう学習 します。

 

スマホが近くにあることが、自分の 名前が呼ばれるのと、ある意味で 同質であることを示唆しています。

 

スマホは常に人に呼びかけ、人の注意を 引き寄せる引力を持っています。

 

スマホが鳴っていると錯覚した経験が あれば、すぐにわかると思います。

 

この引力を遮断しようとしたり、 抵抗しようとしたりすることに多くの エネルギーを要するため、かえって 認知能力を下げてしまいます。

 

皮肉なことに、スマホに触れたいという 願望に抵抗できたとしても、抵抗する ことにエネルギーを取られすぎて、 認知能力がいっそう下がりかねません。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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