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どんな嘘のつき方をすれば、社員が育つか?

お釈迦さまが生きた紀元前5世紀 ごろは、衛生環境も食環境も劣悪 だったため、生まれたばかりの子供が 死んでしまうこともよくあったそう です。

 

そのため、死んだ子を抱えながら お釈迦さまのもとにやってくる母親も いたといいます。

 

そんなとき、お釈迦さまは母親に 向かってこう言ったというのです。

 

「木の実をくださいと言って、 町じゅうの家を訪ねてみなさい。 木の実をもらえたら、この子は必ず 生き返ります。 ただし、その木の実は死者を出した ことのない家からもらいなさい。 でないと、この子は生き返りません」

 

当時、木の実はどこの家にもあったので、 母親は「すぐにもらえるだろう」と考えて 家を訪ねてみたといいます。

 

たしかにどの家にも木の実はあった ものの、死者を出したことのない家は なかなか見つかりませんでした。

 

当時のインドにおいて、「家」はその 一族が代々住み続けるものだったため、 死者を出したことのない家など なかったわけです。

 

しかし、我が子を生き返らせることで 頭がいっぱいだった母親は、 そのことに思いが及ばなかった。

 

ビジネスの世界でも、その人のためを 思ってつく嘘や、思っているのと 逆のことをいうのは許されると考え られます。

 

「嘘が人を育てるということもある」と いうのがその理由です。

 

 

真っ当な人事評価をするためには、 人事評価担当者と社員との面談が 不可欠です。

 

しかもその面談は「本気のコミュニ ケーション」、つまり真剣勝負の場で あることが望まれます。

 

なぜなら、評価者は、それぞれの 社員の個性や特質を十分に理解し、 部署内でどのような役割を果たして いるかを把握しておく必要がある からです。

 

しかし今日、「本気のコミュニケー ション」が十分に機能している組織は 少数派でもあります。

 

自分の働きに対する評価(給与)が 決定する場ですから、社員は真剣勝負 で臨むことになります。

 

にもかかわらず十分に機能しないのは、 面接で社員に向き合う相手が、 人事評価に関する査定権限を持って いなかったからです。

 

ここから導き出される結論は、 「本気のコミュニケーション」を実現 するための最大のポイントは、経営者が 査定権限を人事の現場に委ねる勇気を 持つべきだということです。

 

評価者と社員との間で「本気のコミュニ ケーション」が実現すると、まず上司が 持つ経験やノウハウが、具体的な 業務内容に沿う形で継承されやすく なります。

 

「過去の経験を未来に活かす」ことを 確実に実践するのは容易では ありませんが、それが「本気のコミュニ ケーション」によってもたらされるわけ です。

 

そして、こうした「経験の継承」が、 組織にとって大きな財産になります。

 

また、各部署にある細かな問題や些細な マイナス要素などを把握するきっかけも、 「本気のコミュニケーション」によって もたらされるはずです。

 

そして「本気のコミュニケーション」を 実行する際、上司の側が「方便」を駆使 すると、より効果的な面談になります。

 

つまり相手に寄り添う姿勢を見せて 面談していくことで、相手の本音を 引き出したり、その部下が所属する 部署の問題点を浮き彫りにもできます。

 

上司のこのような態度も、一種の「方便」。

 

いわば「方便」は、上司と部下の優れた コミュニケーションツールでもあります。

 

参考文献:『「他力本願」マネジメント』 (浅野弘毅、髙橋恭介著、アスコム

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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