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自己開示と自己呈示の違い

対話の起点となるのは常に「自己開示」 である。

 

自己開示とは、「自己に関わる情報 (感情、経験、人生観といった主観的 世界に関わるものも含む)を、言語を 介して他社へ伝達する行為」。

 

ここで大切なのは、「言語を介した コミュニケーションであること」と 「肯定的な事柄も否定的な事柄も、 すべてありのままに伝える必要がある こと」の2つです。

 

そして、さらに注目すべき要素に、 「返報性の原理」というものがあります。

 

自己開示には他にも、感情を吐き出す (=告白する)ことでストレスを発散 したり(=感情の表出機能)、 話すことで自らの意見や態度をはっきり させられたり(=自己明確化の機能)、 他者からのフィードバックによって 自分自身の能力や妥当性を評価できたり (=社会的妥当化の機能)といった 効果もあり、認知行動療法の場面でも 用いられることがあります。

 

また一般的には、男性よりも女性の ほうが開示のレベルが高いと言われて います。

なお、自己開示と似て非なるものに 「自己呈示(じこていじ)」があり、 両者を比較し眺めることによって、 私たちが陥りがちな間違いに気づく ことができます。

 

もちろん、自己呈示にもいくつかの メリットがあるといいます。

 

まず、自分の意図や目的を実現する ために、あるいはコミュニケーション そのものを活性化するために、 意識的に情報を限定することは、 ひとつのスキルとみなせるわけです。

 

実際に、そうした態度が功を奏する 場合も多い。

 

また個人にとっては、アイデンティ ティや自尊心を維持する、あるいは 高揚するといった機能(他者からの 評価によって自尊心が高まるなど) もあるとされています。

 

大切なのは、情報発信の相手や場面、 話題などを正しく見極めながら、 自己開示と自己呈示を適切に使い分け ること。

 

それに失敗すると、信用を大きく 損なう怖れがあります。

 

参考文献:『リーダーの「対話力」ノート できる大人は「言葉選び」で人を幸せにする』 (細谷知司著、ぱる出版)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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