成長が止まったと感じたら、できることをやる
現在の仕事がつまらなく感じる。
よく言えば、できない仕事がなくなったよう
に感じている。
悪くいえば、やりたい仕事が会社にない…。
そんな状況のなかで「この会社にこのまま
身を置いていいのだろうか?」「この仕事には
いったい価値があるのだろうか?」「自分は
成長しているのだろうか?」などと考える
ことは誰にでもあるもの。
すべての人に少なからず、こうしたことを
感じるタイミングは訪れるものだという
ことです。
そして、このことについて語るにあたり、
ジャズを引き合いに出します。
インプロヴィゼイション(即興)を重視
するジャズに、二度と同じパフォーマンス
はありません。
各楽器のパフォーマーのその日のコンディ
ションや気持ちによって、パフォーマンス
は微妙に変化するわけです。
だとすれば気になるのは、ジャズを筆頭と
する音楽、さらには演劇などのパフォー
マンスを観客に向かって提供する
プロフェッショナルにとっては、
どうなれば成功と言えるのだろうかという
問題です。
進み具合がわかりにくいなかにも、進化して
いるものはあります。
成長が止まったから、現在の心境にあるわけ
ではないのです。
そこで、「成長したからこそ、そうした変化
を確認しづらい局面にまで達することが
できたのだ」と考えるべきです。
できる仕事をうまくやることには、大きな
付加価値があります。
もちろん営業成績受注額や製品販売台数と
いった、定量的でわかりやすい指標自らの
成長度合いを測ることもひとつの方法では
あるでしょう。
ただし成長というものは、必ずしもそうした
わかりやすい指標を用いて測れるものだと
いうわけではありません。
わかりにくい場合は、定量評価が不可能で
あったとしても、進捗具合が見えにくいもの
でもいいのです。
自らの個別固有な完成をよりどころにする
ことで初めて成立するような特徴を、仕事
のなかに見つけ出してみるべきです。
それは、そう簡単に色褪せることのない、
自分ならではの特徴。
だからこそ、「できることを非常にうまく
やる」ことには、紛れもなく大きな価値が
あります。
参考図書:『リーダーになる前に知って
おきたかったこと』
(小林慎和 著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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