企業と人材は「対等な大人同士の関係」
かつては「地位」を与えることで人材をが
むしゃらに働かせることができましたが、
そのためには事業が拡大し、さまざまな
ポジションが増えていくことが大前提
でした。
しかし現代においては多くの産業で需要が
縮小し、組織も縮小を余儀なくされて
います。
すると与えられる地位も減るため、誰もが
課長や部長になれる時代ではなくなって
いるのです。
課長や部長にしても、以前は管理職として
部門の成果を上げる役割を担っていたもの
の、いまやプレーヤーとしての自身の成果
も求められるようになりました。
専任の管理職を置く余裕がなくなったから
です。
すなわち、プレーイング・マネジャー。
地位を十分に与えることができないため、
人材マネジメントにおいて、どのように
動機づけを行うかが難しくなったという
こと。
また、成果主義によって収入に差をつける
ことも、動機づけの穴を埋めるひとつの
方策として機能しています。
企業が責任をとってくれるわけではない
ため、そこで働く個人は自分でポジション
を勝ち取っていかなければならなくなった
のです。
そのため人材は、組織ニーズに見合う能力
を高めるために自己投資をすることが必要
です。
環境の変化に対応するために絶えず学習
し、成長し続けなければならないという
ことです。
なぜなら耐えずインプットし続けないと、
アウトプットができないからです。
しかもそれを会社がやってくれるわけ
ではないので、個人で責任を担わなければ
ならない。
企業と人材の関係は、親子関係から対等な
大人同士の関係に変わったと思います。
たいして成果を上げないのに、親のすねを
かじっているような社員をおいて置くこと
は会社にはできないのです。
参考図書:『起業家のように企業で働く
令和版』
(小杉俊哉 著、クロスメディア・パブリッシング)
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