期待のこもっている親切心なら持たないほうがいい
自分のためになにかをして、期待 した結果が得られなかったとき、 「せっかくやったのに」とがっかり するのは仕方がないことです。
しかし、自分が他人のためになにかを して、期待した結果が得られなかった ときは、「せっかくやってあげたのに」 とがっかりしたり、愚痴や文句を言う のはやめるべきです。
「お節介を承知で、私がやりたいから やっただけ。それに報いてもらおう とは思っていない」と覚悟をし、 こだわりのない、爽やかな顔をして、 慈悲心を発動したほうがいいと 思います。
仏教の布施は、いつでも、どんなことが 起こっても心おだやかでいるための 代表的な教えのひとつです。
多くの先人たちが、こちらの期待に 応えてほしいという条件づけをした上に 「してあげた」と考え、結果的には 心おだやかではいられなくなるという、 膨大な失敗事例から導き出された教え だと言ってもいいそうです。
慈悲というお節介の心は、人の本能の ようなものです。
使い方次第で、自分の心もおだやかに なり、人助けにもなるというのです。
ところが、他人に対して「~してあげた のに」という言葉が出たら、慈悲の 使い方を間違えているかもしれないと 疑う感性を持ってみるべきです。
独りよがりは要注意です。
「世の中は出しゃばらず万事控えめが いい、そのほうが他人と余計な 衝突をしなくてすむから」と考える 人がいます。
ある意味においては、自分の都合 よりも相手の都合を優先させ、 「(あなたの都合を)お先にどうぞ」 と言って(思って)いるわけなので、 おだやかな心でいられることでしょう。
しかし、遠慮もほどほどにして おかないと、主義主張がなく頼りない と思われてしまうこともあります。
本人は相手のことをおもんばかって、 「あなたの主張を優先させますよ」と いう主義のもとにやっているのです から、それはそれで頼もしいことです。
しかし、それを相手にわかって もらえない場合もあるということを、 知っておいたほうがよさそうです。。
参考文献:『感性をみがく練習』 (名取芳彦著、幻冬舎)
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