愉快な人生を生きるために~知識を知恵に~

経営や仕事への取り組み・社会心理学・生活の智慧に関する考え方、思い、提言をお伝えします

なぜ、私たちは幸せを感じるのか -より幸せを感じるために-

心理学者であり、 「幸せはいつもちょっと先にある― 期待と妄想の心理学」の著者である ダン・ギルバート氏。 彼がTED Talksで 「なぜ、私たちは幸せを感じるのか」 についてスピーチを行いました。

私たちが考えている“幸せ”には ちょっとした誤解があるようです。

誰もがより幸せを感じるために 大切なことを語っています。 以下はTEDスピーチのまとめです。

・人間は幸せをつくり出すことができる 進化により大きくなった人間の脳には、 心理的な 免疫システムがあり、 自ら幸せを作り出すことができるように なった。

・幸せには2種類ある 欲しいものが手に入ったときに 「自然発生的幸福」を感じるが、 手に入らなかったときにも持っている ものの中から幸せを 見つける 、「人工的幸福」を感じる ことができる。 人工的な幸福も長続きするものなので もっと評価されるべきである。

・制限された方が幸せになる 選択肢が多いことで、他の人と比べ、 何かを手にしても満足できず、 また他のものが欲しくなる。 実は望みは限られていた方が幸せに なれる。

20150606_blog1_1014021

人間の脳は、200万年の間におよそ3倍 もの大きさに進化しました。

その大きくなった前頭葉の役目は、 疑似体験をすることです。

実際に行動する前に、頭の中で経験が できるというのは、人間にしかできない ことです。

人間は疑似体験をする中で、大げさで 悪い結果を想像してしまう性質が あります。

しかし、例えば人生に大きく関わる ようなトラウマを体験しても、 実は3ヶ月もすれば個人に対して影響が なくなることが判明しています。

それは、私たちは自ら幸せを作り出す ことができるからです。

人間には心理的な“免疫システム” のような認知プロセスがあり、自分の 属する世界をよりよくするために 世界の見方を変えることができます。 誰もが持っている力なのに、 多くの人は、幸せは作り出すもの なのに、見つけるものだと考えて しまうようです。

サイン

-幸せには2つの種類がある-

欲しいものが欲しいときに手に入る のが、「自然発生的幸福」です。 しかし、手に入らなかったときにも、 自分でもっているものの中に幸せを 見出します。 それが「人工的幸福」です。

人工的幸福は自然発生的幸福ほど価値 がないと思われがちですが、実際には 人工的幸福もリアルで長続きする もので、もっと評価されるべきだと 思います。

-実は選択肢が少ない方が、幸せは 大きい-

心理的免疫システムが一番働くのは、 いき詰ってしまったときです。 打開策がなかったり、選ぶ余地が なかったりしても、私たちはそれを 好きになり、その出来事に対応した 幸せを見つけることができます。

選択肢が絞られていた方が満足度が 高くなったという実験結果が ありますが、多くの人はそのことを 知らず、より多く選択肢がある方を 選んでしまいます。

私たちは、未来を選び抜く力は 持っておくべきですが、その選択が あまりに広範囲になると、他の未来 と比べ、選択を後悔するように なります。 今の私たちは、願望や心配を勝手に 大きくして、その結果、何を選んでも 満足できず、常に別の何かを探し 求めてしまっているのではないで しょうか。

幸せはじつは目の前に転がっている ものだと思います。