愉快な人生を生きるために~知識を知恵に~

経営や仕事への取り組み・社会心理学・生活の智慧に関する考え方、思い、提言をお伝えします

ストレスを感じている作業プロセスを洗い出す

一生懸命やっていたのに、なぜミスが 起きてしまったのか。

ほかの作業は大丈夫か。

こんな思いのまま仕事をするのは つらい、と感じた時に「自工程完結」 の考え方を取り入れ見直してみること が良いと思います。

不安をなくし、自信を持って仕事を 進めるためにも、業務を標準化し、 改善を進め、仕事の質を高めていく ことを考える。

まずは、現状把握から始めます。 取り組みを進めたのが、担当者が どんなところにストレスを感じている のか、洗い出していきます。

トヨタでは、「神経を使うような作業」 について、「気遣い作業」という表現 をします。

やりたくない、面倒くさい、この仕事 自体が不安……。

そういった気遣い作業を、個々人が それぞれの仕事の工程ごとに書き出して いきます。

そして個々人で次の3点を評価して いきます。

・目的理解度

・やりにくい作業や面倒な作業はないか

・工程ごとの必要なものは明確か (各手順を実施するために必要なものは 明確か) 洗い出した業務プロセスごとに、 「◎:まったく問題なし」 「○:ほぼ問題なし」 「△:ちょっと不安あり」 の三つで評価していきます。

課題があるプロセスの「見える化です。

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これにより、精神的な負担を解消する だけでなく、工数も削減することが できます。 この見直しから「作業手順書 (伝承シート)」を整備します。

日々の業務では、このシートを確認 しながら作業し、何か気づいたことは メモに残すようにします。

そしてチームで毎週、確認会を実施、 情報共有、対応の検討のうえ、 「作業手順書」が改定されていくという サイクルを繰り返します。 そしてもう一つのポイントは、 これまではなかった前工程との コミュニケーションが生まれます。

お互いの業務を知ることで、前工程との 協力関係が生まれるようになります。

後工程が何を求めているのかを理解 すると、いい流れが生まれます。

結果が出るまでには、それなりに時間が かかります。

走っている最中はつらくなることも あります。

だからこそ、歩みを止めないことが 大切になると思います。

「自工程完結」が取り入れられてからは、 「ここが成長した」と自信を持って 言えるようになったというくだりには、 前後の工程の相互信頼と仕組み化の重要性 を再認識しました。