愉快な人生を生きるために~知識を知恵に~

経営や仕事への取り組み・社会心理学・生活の智慧に関する考え方、思い、提言をお伝えします

トヨタ生産方式の適用:カイゼンで、仕事はもっと楽になる(その3)

前回は、7つのムダについて、紹介 しました。 今回は、作業のムリ・ムラについて まとめてみます。

・問題発見の視点:“違和感”を 感じる対象 7つのムダ以外にも、視覚・感覚から 問題を発見することもできます。

具体的には、周囲の景色や一般的な 感覚から“違和感”を感じる場面です。 まず、忙しそうに見える人。 あるトレーナーは、 「腕の良しあしは、作業を見ていれば わかる」と言います。

腕のいい人は、体の軸がぶれること なく、流れるように手先だけを 動かしています。

一方で腕の悪い人は、体に軸がなく、 汗をかきつつ大きな動きをして います。

一見、後者のほうが一生懸命仕事を しているように見えますが、 「動き」が多いだけで「働き」は 少ないのです。 オフィスであれば、恒常的に残業 している人や締め切りにつねに 遅れる人などは、何か問題を抱えている 可能性があります。 次に、汚れがある場所。家庭で あれば、ぐちゃぐちゃの冷蔵庫、 製造現場であれば油や部品が散乱 している現場、オフィスであれば ホコリをかぶった書類が放置されて いる場所。 あるいは、視覚的には 見えづらいですが、不要なファイル がたくさんあるPCの中身。 汚れがあるということは、長期間 そのままの状態で放置されている、 つまり、問題が潜んでいる可能性 が大です。

冷蔵庫であれば賞味期限切れの 食品が、製造現場であれば機械 の故障が、オフィスであれば 重要な書類が見逃されているかも しれません。

20150824_blog1_organization_endall1-thumb-640x427-30942

・問題発見の視点:ムダ・ムラ・ムリ 「ムダ」とは、前述したとおり、 付加価値を高めない現象や結果。

2つ目の「ムラ」とは、生産量が業務量に バラつきがあること。

量が多いときにはミスや不良品が 生まれやすく、量が少ないときには 計画以上の時間をかけてダラダラ としがちです。

3つ目の「ムリ」とは、人や設備に 過度な負担がかかっていること。 たとえば、能力をはるかに超えた レベルの業務や、過度な残業が 恒常的にある場合など。

もちろん、目標の一定の背伸びは 個人の成長に不可欠です。

しかし、これらのケースは一時的 には実現しえても、継続的に実現し 続けることは非常に困難。

上司や同僚がフォローするなどの 施策を通じて、通常の段階に戻す ことが必要です。