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経営や仕事への取り組み・社会心理学・生活の智慧に関する考え方、思い、提言をお伝えします

『ムダ』を省いて付加価値の高い主作業を増やす(その2)

作業のムダを見つけるには、 「7つのムダ」という手法が 役立ちます。

これはトヨタの製造工程で行われて きた手法ですが、私たちの日々の 業務のムダを発見する際にも有用 です。

7つのムダとは…。

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1.「つくりすぎのムダ」 これは必要以上に多くつくったり、 必要なタイミングよりも早くやったり することを指します。

たとえば会議で使用するのは3アイテム分 の資料だけなのに、全アイテム分の 資料を作成するのはつくりすぎの ムダです。

改善するには、必要な業務のボリューム や頻度を確認することです。

2.「手待ちのムダ」 これは業務のなかで次の仕事に進めず、 一時的に何もやることがない状態 のことです。 自分が必要とするタイミングの直前に 慌てて部下に資料作成を頼んだため、 その出来上がりまで自分が手待ち状態に なってしまう状態です。

こうした手待ちのムダを防ぐには、 相手のリードタイム(納期)と 自分がその業務に着手したいタイミング から逆算して仕事を依頼するように することです。

また、天候等の外部環境の影響を 受けやすい業務は事前準備を行い、 適切なタイミングがきたらすぐに 取りかかれるようにしておくことが 大切です。

3.「運搬のムダ」 これは付加価値を生まない歩行や モノの運搬、情報の流れを指します。

頻繁に使用するコピー機が全員から 離れた場所にあるのはそのわかりやすい 例で、歩行距離が少なくて すむレイアウトを見直しします。

4.「加工のムダ」 本来の仕事の完成度とは関係のない 不要・不急な作業です。

社内関係者向けの資料なのに時間を かけて凝ったデザインにしたり、 納期厳守なのに納期を度外視して データ収集に走ったりすることです。

加工のムダは、必要とされる基準に 沿って業務を行うことで避けられます。

5.「在庫のムダ」 必要のない文具や書類、データ類を 指します。

何年も保存しているが結局は使わない ままの書類やデータが、多くの人の 机の中にあります。

書類やデータであればその内容に 応じて適切な期限を設け、期限を 過ぎたら捨てるようにする。

6.「動作のムダ」 付加価値を生まない動きです。

たとえば、あまり使わない資料を 机の上に置き、よく使う資料を 取り出しにくい引き出しの底に 入れていると、恒常的に動作の ムダが生じます。

少ない動きですむようモノの配置を 考えれば、動作のムダを防げます。

7.「不良・手直しのムダ」 廃棄が必要なものや、修正ややり直しが 必要な仕事のことです。

これを放置しておくと、何度も同じ ミスを繰り返すことになります。

一度発生した誤りを二度と 繰り返さないよう、手法を標準化する ことが大切です。

ただしミスの防止に熱心になる あまり、チェック機能が過剰になる ケースが少なからずあるので注意が 必要です。

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以上の7つのムダを意識して減らす だけでも、時間当たりのパフォー マンスは明確に向上します。