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必ず結果を出す整理整頓術:デスクの片づけ

製造現場で数多くの部品を扱う場合、 「片づけができていない」状態は、 まさに命取りになります。

仮に間違って部品をとりつければ、 品質不良が発生し、クレームが殺到 してしまうからです。

そこでトヨタさんでは有名な「5S」 (整理・整頓・清掃・清潔・しつけ) を社内マナーや雑務のレベルでは なく、最優先事項の「仕事」として 習慣的に実践しています。

・片づけをしないと発生4つのムダ 1.「スペースのムダ」 不必要なモノがあふれればオフィス や製造現場はそれらに侵食され、 社員が空間を有効活用することが できません。

2.「時間のムダ」 モノが混在していると必要なモノを 探し出すのに時間がかかる。

3.「間違えるムダ」 案件の異なる資料ファイルを会議に 持参しても役には立ちません。

4.「取りに行くムダ」 例えば、コピー機を頻繁に利用する にもかかわらず、遠くに設置して あると、何度も行き来しなければ ならず移動する時間がかかる。

「整理整頓」の四文字には深い 意味があります。

整理=「いるもの」と「いらない もの」を分けて、「いらないもの」 は捨てること。

そして、「整頓」=「必要なもの」 「必要なとき」に「必要なだけ」 取り出せるようにすることです。 目の前にあるモノが「いるもの」か 「いらないもの」か、どのように 決めればいい のか。

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身の回りのモノは、 (1)いま使う (2)いつか使う (3)いつまでたっても使わない に大別できます。

(1)は今日明日に必要なもので、 (3)は即刻 処分、と判断は簡単

ですが、悩ましいのは(2)の いつか使う、です。

ここで大事なのは、いつまでに 使うかの 期限を設けるという作業 です。

トヨタさんのものづくりの現場 では、生産性を高めるための人の 動きを研究した「動作経済」という 項目があります。

よく使う道具であれば、「体の脇が 空かずに取れるところ」に置くと いうこと。

つまり、使用頻度や利き手などを 考慮してものを配置すればムダな 動きは少なくなります。 さらに、トヨタ式の片づけは 整理整頓という範疇をこえるから 頭が下がります。

デスク上をさらに作業しやすく するには、線を引くこと。 ここの範囲内にはモノを絶対に 置かない、と決めてビニールテープ で区画線を張り、 作業スペースを 確保する。

そうすると、不思議なもので むやみにモノが積まれることはなく なり、整理整頓の意識が しっかりと 身につきます。

・デスク周りの整理整頓の解決ポイント

1.新しいファイルを右に置く 月別のファイルは1カ月ごとに右から 左へ流すという保管ルールを定めます。

左へ押し出されたファイルは引き出し や収納棚へ移動します。

参照することが多い直近のファイルは 常に手前に置きます。

2.書類の束は受け取るためのトレーを 用意 書類の入り口を一元化する。

たまった書類を1日に何度か入ってきた 順に処理すれば、重要な書類が未処理に なってしまう事態を防げます。 退社前にはカラにすることをルール化 すれば、書類が溜まることはなくなり ます。

3.ビニールテープで作業スペースを

月別のファイルは1カ月ごと確保する 作業スペースを確保するには、 ビニールテープで線を引いてしまう。 その枠のなかには、むやみにモノを積む ことがなくなり、整理整頓の意識も身に 付きやすい。

是非、こういった要領で、社内の整理 整頓を実施 していただきたいと 思います。