論理か直感か
意思決定における「論理」と「直感」に関する
問題意識をシンプルに表すなら、「企業の
意思決定があまりにも論理偏重に傾くと
パフォーマンスは低下する」ということに
なります。
理由は大きく3つ。
1つ目は、過度な論理思考への傾斜が招く
「差別化の喪失」。
これまで分析的で論理的な情報処理スキルは
ビジネスパーソンに必須とされてきましたが
正しく論理的・理性的に情報処理をすると
いうことは、人と同じ「正解を出す」という
ことでもあります。
だとすれば必然的に「差別化の喪失」という
問題を招くことになるわけです。
2つ目は、分析的・論理的な情報処理スキル
の「方法論としての限界」。
複雑で曖昧な世界において、あくまで論理的
・理性的に意思決定をしていこうとすれば、
いつまでも合理性を担保することが困難に
なり、意思決定は膠着するということ。
そして3つ目は、論理では「意味をつくれない」
という問題。
現在の世界では「役に立つ」よりも「意味がある」
ことのほうに高い経済的価値が認められて
います。
「役に立つ」ということは明確化された問題に
対して解決策を提供するということなので、
論理や分析が大いに力を発揮することになり
ます。
ただし、「意味がある」という市場において
価値を生み出すことは不可能です。
ゼロからイチを生み出す「意味の創造」は、
論理でどうこうできる問題ではないという
ことです。
参考図書:『ニュータイプの時代 新時代を
生き抜く24の思考・行動様式』
(山口 周 著、ダイヤモンド社)
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