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ツキも運も錯覚…?脳の働きをいい方向に変える

調子に乗るとは、「勢いづく」こと。 図に乗るとは、「いい気になって つけあがること」。

 

この2つには共通点があります。

 

どういうわけかどちらも、「自分は運が いい」「ツイている」と思い込んでいると いうことです。

 

「運やツキなどは存在しない」 「そんなものは非科学的なものだ」 「運もツキも単なる偶然に過ぎない」、 それは唯物論者の考え方です。

 

しかしその一方には、人生は意思と 努力で切り開くものであり、「運だ」 「ツキだ」と騒ぐのは前近代的で、 依存的な自我のなせる技だと考える見方 もあるといいます。

 

この世には間違いなく運もツキもないと 思います。

 

「運がいい」とか「運が悪い」というのは 単なる錯覚であり、我々の脳のなかに しか存在しない幻想です。

 

でも重要なのは、その錯覚が非常に 大きな力を持っているということ。

 

この幻想が脳にあるかどうかによって、 脳の働きが全然違ってきます。

大成功者と呼ばれる人が、例外なく 自分のことを「運がいい」「運のある人間だ」 と錯覚していることがその証拠です。

 

たとえば経営の神様と呼ばれた 松下幸之助さんが常々、「自分は運の強い 人間だ」と語っていたのは有名な話です。

 

火鉢屋の丁稚奉公から身を起こし、 松下電器(現・パナソニック)という 世界的大企業を一代で築いた人だから こそ、そう考えるのは当然かもしれません。

 

しかし実際には、大成功したから 「自分には運がある」と思ったわけでは ないと思います。

 

逆に「運がある」と思っていたからこそ、 成功できたということです。

 

松下さん自身、そのことをよく知っていた ため、入社試験の面接では「あなたは 自分のことを運が強い人間だと思い ますか?と必ず尋ねたのだそうです。

 

その理由は、「自分は運がいい」という 錯覚が脳のなかにあるかどうかで、 その人の脳の働きがまるで違ってくる ことを知っていたからです。

 

つまり、ここには人が成功するために 必要なものがすべてあるということです。

 

世間には多くの能力開発や成功哲学が 存在しますが、それらが目指している ものが、ここに集約されています。

 

いいかえれば、松下幸之助さんのように 「自分は運がある人間だ」と錯覚すること さえできれば、能力開発も成功哲学も 必要ないと言えると思います。

 

参考文献:『新装版 10人の法則』 (西田文郎著、現代書林)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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