帝国データバンクによると、2020年4月の企業倒産は758件で前年同月比16.4%の増加である。
このうち“不況型倒産”(販売不振、売掛金回収難、不良債権累積などによる)が614件と81.0%を占め、前年同月比21.6%増である。
不況型倒産は手元資金不足により資金繰りの目途がつかず破綻をしたということである。
まさに、コロナに起因するところが大きい。
従って、中小企業がコロナショックに勝つための第一条件は、社長の意思で使うことができる手元資金を厚くする(より多くする)ことができるか、ということである。
4月のアメリカの失業者は2050万人、失業率14.7%というとんでもない雇用状態にある。
仮に日本がこのような失業率になったとしたら、安倍政権は一日たりとも持たないだろう。
欧米の経営者は、経営の危機に接したとき、ドライに社員たちを解雇することから始める。つまりレイオフ(一時解雇)の実行である。
一方、わが国の経営者はむしろ社員たちをできる限り守ろうとするだろう。
そのために社長は助成金を活用することはおろか、なけなしのへそくりをはたいてでも社員たちの給与を何としても払う努力を懸命にする。
これはわが国では、社長と社員の関係は通常からお互いの信頼がベースになっているからともいえる。
また中小企業ではそうしないと、やがて平常に戻ったときに一緒に働いてくれるスタッフがいなくなってしまうことになる。
そのためにも、手元資金が必要なのである。
雇用助成金を申請しても、いつ振り込まれるか分からない。
手元資金が薄ければ今月、来月の給料も支払えないことになる。
私は厳しい経営に追い込まれた社長には、「まずは年商の1カ月分の手元資金を持つように」と申し上げる(多くは10日分程度しか保有していない現実
がある)。
年商の1カ月分の手元資金があれば翌月の資金繰りを心配する必要がなく、社長業に専念できるからだ。
しかし、これはあくまでも当面の手元資金のことであって、今回のようなパンデミックや大地震などの天変地異の発生を考えると、年商の3カ月分程度は
手元資金を保有する必要がある。
このようにすれば、少々のことで資金繰りに悩むことはなくなります。
会社の収益力を上げて手元資金を増やすのが経営の基本であるが、もしものときのために借り入れをしてでも手元資金を増やすことは、経営者の第一の仕事ともいえます。
無借金で手元資金が薄い社長より、借金はあるが手元資金が厚い社長のほうが経営力は高い。
つまりコロナショックに勝てる社長といえよう。
日ごろから、あまり手元資金に関心を持たず、その日暮らしの経営をしている会社は負けてしまうことになります。
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