愉快な人生を生きるために~知識を知恵に~

経営や仕事への取り組み・社会心理学・生活の智慧に関する考え方、思い、提言をお伝えします

望まれるプロセス作りのパートナーを育て、活かす

リーダーのタイプは、
恐怖で動かすタイプ、
情で動かすタイプ、
理で動かすタイプ
に大別されます。

私は、クラッシック・オーケストラ
ものを聴きますが、指揮者にも
いろんなリーダー像が見られます。

自分が指揮する立場(や気分)に
なったときを考えてみると、
どのような指揮が自分にあっていて、
どんな指導が相手に効果的かと考えて
みました。

指揮者イタイ・タルガム氏の
「偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ」
という秀逸なプレゼンがあります。

有名な指揮者を例にあげて、そのリード
ぶりを比べていくものです。

交響楽団という音楽のプロ集団を前に、
指揮者が タクト1本でそれぞれの
演奏を引き出してまとめ、ひとつの
ハーモニーをつくり出します。

 

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ある指揮者は、自分が理解する音楽の
通りの演奏を奏者たちに強いる。
楽団と観客の前で指揮棒を振るが、
その通りに相手が動かないと、
指揮棒を横にして“首を切る”風の
仕草で威圧する圧政ぶり。

これは大御所ムーティという指揮者
だが、彼には楽団員から
「やめて欲しい」という手紙が
届いたといいます。

ムーティの活動方針は、リーダーが
決め、ヴィジョンを示す
専制的リーダー」型です。

ここでは、いつ首を切られるかと
いった不信感から作業量は増える
ものの、作業意欲そのものは
低下していきます。

“命令するリーダー”のもとでは、
メンバー同士のハーモニーもくずれ、
やがてまとまりがなくなることも多い。

片や、リヒャルト・シュトラウスは、
「指揮者の10箇条」の1項目目には
「コンサートが終わる頃に汗だくに
なるなら、その指揮者はやり方を
間違えている」と、あまりに“指揮”
をしてはいけないと書いています。

つまり、自然に素晴らしい音楽が発生
するように促すことが大切であり、
指揮者が邪魔してはならない
という
ことです。

仕事においても言えることかも
しれません。

口を出さずに“任される”と、本人は
がぜんやる気を出して、能力を発揮
しやすくなる。

ここでは、基本的にメンバーの
意志に任せ、あまり口は出さない
「放任的リーダー」の所作がみられ
ます。

ただほったらかしにされると、
必ずしも作業量が上がるとは限らず、
意欲も出ない可能性もあります。

大御所、カラヤンは、まったく指示を
与えないことで演奏をリードする
手法をとっていましたが、自らの指揮
スタイルについてこう話しています。

「明確な指示を出すことは、
オーケストラにとって大きな害になる
だろう。なぜなら、私が指示を出す
ことによってアンサンブルがうまく
いかなくなるからだ。オーケストラに
おいて、演奏者がお互いの音を聞き
合うことがとても大切なのである」

自由にさせる「放任的リーダー」に
見せつつ、実は圧倒的に
「強制的リーダー」のやり方でも
あるようです。

具体的な指示なしに演奏家たちは
どうやって“調和”を生み出すのか…。

交響楽の演奏はジェットコースターの
ように乗ったらそのまま乗り続け、
身を任せるようなものです。

具体的な指示などなくても、演奏中に
自然と求められていると感じて演奏
するようになります。

そして、演奏者と指揮者はパートナー
となり、やがて指揮者が指示など
出さなくとも、自分がすべき演奏が
わかり出すということです。

プロジェクトチームでも同様。

やがてプロジェクトの同乗者同士が、
自分のすべきことを自然に見つけ、
指揮はなくとも自分がすべきことが
わかり回っていくことが理想です。

一見放任に見える指揮者も、
あくまでもリーダーとしての威厳を
持って対応することが重要です。

放任することは、ただ放り出すこと
ではなく、相手の能力や感性を
生かして解放してやること。

相手の力を引き出した上で、
あくまでも自分の力でやりとおした
ように感じさせることがリーダーと
しての手腕
となりそうです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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