3つの宗教が交わる稀有の本(菜根譚より)
400年前の無名の著者が書いた処世訓
は、なぜ今も読まれ、影響を与え続け
るのでしょうか?
まず儒教ですが、これは身を修め、
天下国家を治めることを説いた
「表」の道徳です。
「建て前の道徳」と言っても
よいでしょう。
しかし「こうすべきだ、ああすべきだ」
という「表」の道徳だけでは、
世の中は息苦しくなります。
そこで必要になるのが、それを補う
「裏」の道徳「道教」でした。
道教はみずからの人生にのんびり
自足する生き方を説いています。
しかし、儒教にしても道教にしても、
厳しい現実をどう生きるかを
説いたもので、人々の悩める心の
救済にはあまり関心を示しません。
それを補ったのが、後にインドから
入ってきた「仏教」です。
『菜根譚』は、この3つの教えを
融合して、人生の知恵や処世の
極意を説いているのです。
そこに、この本の最大の魅力が
あります。
例えば、功名富貴の追求を
説きながら、一方では悠々自適の
生き方にも共感しています。
厳しい現実を生きる処世の知恵を
説きながら、悩める心の救済にも
救いの手をさしのべる。
『菜根譚』が説いているのは、
あくまでも実践的な知恵なのです。
(続く)
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今後、しばらくは出てきません。
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