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いい人を演じると、自分も周りも不幸になる(その2)

ノートルダム大学の研究によると、 嘘をつくと人間関係にヒビが入るだけ でなく、嘘をついた人の健康状態にも 悪影響が出やすいということが分かり ました。

その研究では、あまり嘘をつかない 人は、頭痛やイライラのような身体や 心の不調を感じることはあまり ありませんでした。

いい人を演じようとすると健康に問題 が起こるというのは言い過ぎかも しれませんが、 「いい人」に見られたいあまりに嘘を つくことでストレスが生まれ、 それが身体や心に負担を与えている のは間違いありません。

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自分の意見を言わず、常に感じのいい ことだけを言ったりやったりしている と、受け身でつまらない人だと 思われるようになります。

誰かに意見を求められるのは、相手が 自分の意見を尊重したいと思っている からだ、ということに気づくのは 大切なことです。

自分の本当の意見を相手に伝えること で、人間らしい個性ある人として 見られるようになります。

いい仕事をした人を、誉めたり賞賛 したりするのは、すばらしいことです。

しかし、いい仕事をしていないと 思っているのに誉めていたら、相手を 傷つけたり、人間関係がうまく いかなくなったりします。

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相手が必要としている的確な意見や 感想を返していないだけでなく、 ただいい人に思われたいために 自分がそんなことを言ったのだと わかったら、相手の自尊心が 傷つきます。

自分が人の上に立つような立場に いる場合は、いい人でいること ばかりに気を取られるのではなく、 強いリーダーになることを意識 することが重要です。

相手の感情を壊れもののように 取り扱わなくてもいいという ことです。

不愉快に思われないように、 的確な意見を伝える方法と して、「サンドウィッチ」アプローチ を使うのがおすすめです。 批判を言う前に簡単に正直な賞賛の 言葉を伝え、批判の後にもまた 正直な賞賛の言葉で締めます。 大事なのは、単にいい人でいようと するのではなく、現実的な意見を 言うことです。

何かがとても気に入らないけれど、 気に入らないことをやんわりと 伝えたいと思う場合は、今から 言うことは断定的な事実ではなく 個人的な意見だということを 言えば、相手に与える印象を やわらげることができます。 (例:私にはこうだけど…、個人的 な意見だけど…)

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相手の望むことをするのが当たり前に なっていると、ストレスで参って しまったり、助けている人から冷たい 仕打ちを受けたりすることもあり、 相手の望み通りにしていることが 嫌になります。

いい人に見られるために、礼儀正しく 人に対して従順であることで、 悪循環に陥りやすいものです。

事実、助けている人に対して嘘をつき、 まったくリラックスも満足もできて いないのに、自分の気持ちをごまかして いるのです。 ただ、人当たりのいい態度や、耳触り のいい言葉をどのように表に出すか、 考えてみること。 心からそうしたいと思うよい言動を するのであれば、すばらしいと 思います。

しかし、そうでない場合は本当の 自分の気持ちを伝える。

その方が、自分も周囲の人も、誰もが 幸せになれるはずだと思います。