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行き詰まる日本のお家芸、活路は海外にあり!

カイゼンの記事がオランダで読まれて いる?

カイゼンはいまや海外でも広く導入 されている仕事効率化の手法です。

タイや中国、インドネシアなど 日系工場が多く進出する国なら分かり ますが、欧州のオランダでカイゼンに 興味を持たれていることが不思議です。

「日本のクリーニング工場で進めて いるカイゼンの事例を見て、カイゼンが 大好きになりました。 モノは作っていないけど、洗濯する工程 の流れはモノを製造する工場と同じです。 見学に行った所では、押し込みではなく 引き取り方式で服を流して、設備を 効率的に動かしていました。 こうしたカイゼンの手法を知るのも好き だけど、カイゼンをやっている人たちも 好きです」 との言葉が印象に残りました。

知識は本を読めば得られるが、精神的な 部分は現場を踏まないと分かりません。

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オランダでは製造業よりもそれ以外の 分野でカイゼンが多く導入されている のだそうです。

自治体や銀行、変わった例では軍でも カイゼンの考え方を取り入れて事務 処理などの効率を上げていると いうことです。

ヒトをモノのように扱う駐車場の事例の 記述があります。 (まだまだ、途上かと言った感じ)

入口の坂を下ると目の前に、進行を 妨げる看板が登場する。 その横に従業員らしき女性が一人。 状況がつかめずに窓を開けると、 その女性が 「お連れの方は降りて待合室でお待ち ください」と言った。

わざわざ止めなくてもよさそうな ものですが、 待合室の受付にいた1人の 男性に駐車券を差し出し、料金を精算。

すると、男性から番号札を手渡され、 その番号が呼ばれるまで待合室で待つ ように言われ、自動車を駐車場から 出して出口に向かうと、通路の途中に 黄色でペイントされたエリアがあり、 そこで友人が待っていた。

実はこのビル、ある自動車メーカーの ビルだったそうで、恐らく同乗者の安全 を確保するために考え出されたカイゼン だったのかもしれません。

でも正直、この方式は利用者の気持ちを 無視したものであるように感じました。

まるで自分が工場を流れるモノになった 気分だったと思われます。

その同乗者も、「黄色のエリア」に 立っている時はきっと、出荷場で トラックが来るのを待つ完成品の気持ち だったと推察できます。 日本ではカイゼンがあまりに当たり前に なりすぎて、初心を忘れているケースが 多いのは否めません。

この駐車場のように、肝心の利用者に 不快な思いをさせてしまうようでは、 せっかくのカイゼンが意味をなさなく なります。 何のためにカイゼンをするのか。 もしかするとその答えが、カイゼンを 学び始めたばかりで熱気あふれる、 海外にあるのかもしれないと 感じました。