危機の際はどうしても時間や予算などの資源が逼迫するが、それでも実験を奨励することを忘れてはならない。
たとえわずかな予算しか割けないとしても、実験してみる。
自然界のシステムが最も強力なレジリエンス(再起力)を発揮するのは、多様性があるときです。
そうした多様性は、新しい方法で新しいことを試みることによって生まれます。
アイデアは、実験という形で、実世界で検証されてはじめて有用なものに進化します。
そうした実験で予想外の結果が生まれることにより、それに触発されて新たな思考が行われたり、新しいアイデアが生まれたりするものです。
たとえば、レゴ・ブランドの創業者であるオーレ・キアク・クリスチャンセンはもともと、木製のはしごやアイロン台などの家庭用品をつくるビジネスを
行っていました。
しかし、1930年代の深刻な世界恐慌により、新しいことを実験せざるをえなくなり、木製玩具の製造を試した。
玩具づくりへの進出は、人々が住宅建設に消極的になっていた時期に大成功を収めた。
その後、国際的な玩具市場を分析し、クリスチャンセンは再び実験を行った。
当時は木製玩具が中心だったが、まったく新しい材料、すなわちプラスチック製の玩具を世に送り出した。
第二次世界大戦直後の厳しい時期だったにもかかわらず、1年分の利益をすべて新しい機械や道具への投資に回した。
最初は昔ながらの玩具をつくっていたが、やがて積木ブロックをつくり始めた。
今日のような互いに結合させて遊ぶレゴ・ブロックが生まれたのは、1958年のことです。
その後まもなく、同社は木製玩具やその他の製品の製造をすべて打ち切り、現在に至る「ブリック・トイ・ビルディング・システム(「レゴ・システム・イン・プレイ」)に事業を集中させました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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