聞いていることを相手にわかってもらう
怒っている人はしばしば、相手に対して
「おい、聞いているのか?」
「ねえ、聞いてるの?」と言ってきます。
しかし、そんなとき「聞いているよ」と
答えてもあまり意味がありません。
なぜなら話し手の「聞いているのか?」
は、単なる質問ではないからです。
そこには、「あなたは聞いていない」
と主張する気持ちが込められています。
つまり「聞いているよ」という返答
では、相手はその判断を改めることが
できないわけです。
怒っている人には、「そのとき話を
聞いてもらえなかった」「いま話を
聞いてもらえていない」「わかって
ほしい」というような気持ちがあり
ます。
そこで、「おい、聞いているのか?」
に対しては、「○○ということだよね。
もちろん聞いているよ」と、相手の
話を要約して伝え返すことが有効です。
なぜならそうすれば、相手には「気持ちを
わかってもらえた」という感覚を持って
もらえるからです。
仕事でクレームを受けた場合であれば、
相手の主張を正しく理解することに徹する
べきです。
たとえば「聞いているのか?」と言われた
ときに、いちばんよくないのは「はい、
聞いております」「聞いておりますので、
こちらの話も聞いてください」などと
返すこと。
相手が話しているうちは、
1. しっかりとしたうなずき、相づち
2. 事実関係のポイントの繰り返し
3. クレームを入れたくなる気持ちの
表現の繰り返し
これら3つの態度を心がけ、余計な言葉
がけや質問をしないように気をつけ、
気持ちの主訴に対して謝罪します。
参考図書:『1分で信頼を引き寄せる
「魔法の聞き方」』
(渡辺直樹著、朝日新聞出版)
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